あなたは、今、
『そんなことが簡単にできれば今ごろ苦労しないよ。』
『そんなこと、どうやってできるんだ?』
『それができるなら、ちょっと知りたいな・・』
そう思いましたね。
でも、それが本当にできたらすごいと思いませんか?
これが、まさしく聞く態勢にさせ、提案をしやすくする方法なんです。
つまり、『相手が思ってそうなことを代弁する』ことによって相手を聞く態勢にさせることができます。
まだ、意味がよくわからないと思いますので、解説していきます。
- 初対面の人になかなかうまく話ができない。
- 警戒心を解くことができない。
- アプローチがうまくできない。
- トークが単調ですぐに話が完結してしまう。
- プレゼンが相手に伝わっているかよくわからない。
- 話の切り替えし、話の展開がうまくできない。
- 話に説得力をつけたい。
先に、相手の思っていそうなことを代弁して、後からこちらの主張を伝えます。
そうすると、こちらの主張が伝えやすくなりますし、主張が伝わりやすくなります。
なので、相手に関心を持たせ、話す内容を聞いてもらい、提案を通しやすくさせることができます。
では、営業をする際に、どの場面で『相手の思ってそうなことを代弁する』ことができるのでしょうか?
答えは、オールマイティーにあらゆる場面で使うことができます。
最初に断っておきますが、お客を自分の思うように行動をさせる魔法のトークなど存在しません。
お客を契約というゴールに辿り着かせるためには、お客に信頼され、お客に提案内容を納得させ、
お客の心を動かし、お客に決断をさせる、といった一連の流れがあります。
一つ一つの手法や戦略を積み重ねることによって、お客は心を動かされ、契約へと導かれていきます。
その中の一つの手法として、『相手の思っていることを代弁する』というものがあります。
なので、これさえ出来ればお客の考えや行動を思いのままに操れるといったものではありませんが、
いろんな場面で有効に使うことができ、有利に話を進めていくことができます。
では、どの場面で使えるか具体的に見ていきましょう。
アプローチで相手の警戒心を解くとき
<飛び込み営業やテレアポで最初のアイスブレークでも使えます>
例えば、
『お世話になります。〇〇と申します。△△の件でのご案内なんですけど、“また、営業が来た!”
と思われていると思うんですけど、〇〇さんにとって聞く意味がないと思ったら断ってくださいね。
今回は・・・』
トークの間に相手が思ってそうなことを入れるだけで、同じトークでもお客を聞く態勢することができます。
<まだ半信半疑なお客に対しても使えます>
ある程度の話をしていって、お客があまり口を開かずにどう思っているか、いまいち分からないとき、
お客の顔つきや、しぐさ、言動からどう思っているかを探っていき、お客の心の声を聞いてみましょう。
お客の心の声は『都合のいい話ばかりで本当かな?』『まだ会ってすぐだし、まだ信用できないな』
と、あなたが感じたとしましょう。
そしたら、そのままお客に対して代弁してあげたらいいのです。
『”こんな話、本当かな?”と思いますよね?』『私がいろいろいい話ばかりしていますけど、
いきなり信用しないでくださいね』、『まずは疑ってくださいね』
と、相手が思ってそうなことを先にこちらから代弁してあげます。
そうすると、”この人わかってるな” ”何か信用できそうだな” と自然にそう思わせることができ、
お客が『〇〇はどういうこと?』とか質問をしてきたり、少しずつ口を開いて話し出したりします。
フロントトークでは、『相手の思ってそうなことを代弁する』を、どのタイミングで入れていくかは、
相手やその時の状況に応じて失礼がないように、入れやすいタイミングで入れていきましょう。
プレゼンするとき
<プレゼンをするときにも『相手の思ってそうなことを代弁する』が使えます>
悪い例と良い例を使って解説していきます。
〇〇という商品は△△という特徴があるんです。この商品は□□の機能がついていています。良いと思いませんか?
そうだな。いいとは思うけど・・
さらに、〇〇という機能もついていますので、こちらの商品はとても人気があるんですよ。
そうなのか・・。また、パンフレット見て勉強させてもらうわ。また、何かあったら、こちらから連絡させてもらうね。
かしこまりました!ぜひご検討下さい!ご連絡お待ちしております。
皆さんも”〇〇がもっと良くなったらな”とか、”もう少し〇〇が出来たらな”
という意見も多いですが、△△さんもこの機会にそういうことが解決できたら良いと思いませんか?
そりゃ、良いかとは思うけど、実際はどうなの?
この商品は△△さんが悩まれている部分の〇〇をスピーディーに改善することができ、□□の効果も抜群なんです。”△△さん、今、こんな話、ホントかな?”
と思っていませんか?
思っているわよ。ホントにそんなことができるの?
できますよ。それが、実際に、”そんなに簡単にできるの!もっと早くやっておけば良かった”って、もしなったとしたら、△△さん、どう思います?
そんなに簡単に、早く効果が出るのなら考えてみる価値はあると思うけど、
あと気になっている〇〇の部分はどうなのかしらね?
お客の興味をあぶり出すことができたら、あとはクロージングへと導いていけばいいのです。
クロージングするとき
<クロージングの際に、疑問点や問題点を解決していくときにも使えます>
話を進めていき、煮詰まってきた状態のとき、例えば、
この商品はいいなと思ってもらったと思うんですけど、悩まれているところは、”今するべきかどうかの部分”ですよね?
そうね、いいのは分かったんだけど、今するかどうか迷うところだね・・
今するかしないかのタイミングは確かに難しいですよね。
私が〇〇さんの立場なら同じように”どうしようかな?”ってなりますもんね。
ホント、どうしようかしら・・
それでしたら、”この機会にやっておこうかな”って思っていただけるようなことがさらにありまして、”早く言ってよ”ってお叱りを受けるかもしれませんが、それを今からお話させていただきますね?
何よ。もったいぶって。何かいい話でもあるの?
というように、お客の立場に立って、思ってそうなことを代弁して、まずは同意をします。
否定をせずに同意をした後の方が、お客も聞く態勢になりやすいですし、次の展開に進めやすくなります。
お客の思ってそうなことを代弁し、『確かにそうだ』と思わせてから提案したほうが、より説得力が増し、
決断を促しやすくなります。
というように、相手の思ってそうなことをこちらから先に代弁してあげて、お客の本音を引き出し、
その上で、問題点や疑問点を解消していけば、流れるようにクロージングを進めることができます。
話が膠着状態の時も、こちらの主張ばかり言っていると押し売りしているような感じになるので、
まずは相手の思っていることを代弁して、寄り添いながら、提案を行っていきましょう。
そうすれば、ナチュラルにこちらのテリトリーに引き込んでいくことができます。
まとめ
お客の思っていることを代弁することによって、同意を得、この人分かってるな、他の営業マンと違うな、
と思わせることができ、なおかつお客を聞く態勢に持っていくことができます。
新人の営業マンは、お客に対し単調な説明になってしまったり、一問一答のトークになりやすいので、
この手法を取り入れ、改善してみて下さい。
そうすると、ワンパターンなトークになることがなく、聞き手を飽きさせることなく提案ができます。
営業を始めたばかりだと、どうしても単調な説明で話が続かず、面白みがない提案になりがちです。
なので、『お客の声を代弁する』ことを入れて、提案の幅を広げ、ボリュームを膨らませていきましょう。
これで、お客をこちらの土俵に引き込み、あなたがしてほしい行動をお客にしてもらえたら最高ですね。
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