営業をしているといろんな場面で自分に限界を感じることってありますよね。
『今日はそこそこ頑張ったし、この辺でやめておこうか』
『今月は頑張ったけど、〇〇さんには全く成績が追い付けなかったな』
『私はこういう性格なんであそこまでできないな』
など、どこかの時点で線引きをして、自分の限界を決めつけてしまっていることが多いです。
では、どうやって自分の限界を決めているのでしょうか?
限界を解き放ち、限界値を上げていくためにはどうしたら良いのか考えていきましょう。
思い込みを見直す
思い込みは自分の限界に大きく左右します。
自分は思い込みで支配されていることを認識することが大事です。
それは、自分を支配している考え方、つまり『思い込み』や『経験から学んだこと』から自分の限界を決めていることが多いです。
今までに『あなたは〇〇な人だから』『あなたは〇〇な性格だ』と周囲から言われることが多ければ、『私は〇〇なんだ』と自然と思い込んでしまいます。
また、失敗体験や成功経験から自分の性格や能力を自分で決めつけてしまっていることもあります。
なので、今まで生きてきた環境や経験から『思い込み』が作り上げられていっているのです。
『どうせ、私なんて』と思い込めば、そういう思考回路でそういう人間になってしまいます。
『私なら、できる!』と思い込めば、そういう思考回路でそういう人間になることができます。
ここで問題です。
甲子園出場をしている高校球児は何月生まれが多いと思いますか?
正解は、
4月、5月、6月に生まれた選手が最も多いんです。
それも実は『思い込み』からきていると言われています。
4月、5月、6月に生まれた子供は他の子供よりも早く生まれているので、一般的には発達が早く体も大きいといわれています。
年を取るにつれその差は縮まっていくのですが、4月5月6月に生まれた子供は幼少期から、周りの大人や野球の指導者に『体も大きく発達している、野球がうまい』と刷り込まれていきます。
そうすると、『自分は他の人より野球がうまく、センスがあるんだ』と認識をして、うまい側の人間たど思い込んでしまうのです。
その幼少期から植え付けられた思い込みが中学、高校と成長をしていく中で影響を与え続けているのです。
なので、人は『思い込み』で能力を伸ばすことができるということです。
人は『思い込みに支配されている』ということを、まずは、認識することが大切です。
そして、思い込みの外から客観的に自分を見る習慣をつけ、思い込みという自分が作っている檻から抜け出しましょう。
プラスの思い込みをあなた自身で作り直すことによって、限界を突破することができるのです。
『余計な感情』や『考え過ぎ』を捨てる
物事を進めるときに考えることは、『何を』『どのように』『どこから』すれば良いのかと普通は考えます。
そこで、うまくいかなかったら違う方法で違う角度からを考えて進めていく必要があります。
『何をすればできるのか?』から『何を省けばできるのか?』という考え方です。
営業をするにあたって色んな方法を考え、行動をしてもうまくいかないときは足し算ではなく引き算をすることによってうまくいくことがあります。
営業をしていて思うように成果を上げることができなかったり、やる気が出ないときは『余計な感情』や『考え過ぎ』が障害となっていることが多いです。
『何をしていけば良いか』から『何が障害となっているのか』をまずは考えていきましょう。
例えば、
〇お客に対してや、お客に断られてしまう恐怖心がある場合。
→『営業は断られてなんぼの世界。今日はどんな人に出会えるのかな~』と開き直る。
〇思うように成績が上がらずに気持ちに焦りが出ている場合。
→『やれるだけのことをやってみてダメならしょうがない』と気持ちを切り替える。
〇上司の目が気になり過ぎて思うようなパフォーマンスが発揮できていない場合。
→上司を意識し過ぎるのをやめ、外野は気にせず生産性のない感情は捨てていく。
〇お客様に対して気持ちの余裕がないことが伝わっている場合。
→どんなときでも目の前のお客様に集中するために、今の成績はどうだとか考え過ぎない。
〇ポジティブな思考や行動ができずに自分を責めてしまう場合。
→視点を変え、悪いところばかりに目を向き過ぎずに良いところに目を向け自分を褒めてあげる。
前向きな思考や行動ができるようにするためには、『余計な感情』や『考え過ぎ』をなくしていくことが大切です。
営業で効率よく生産性の高い動きをするためには、自分自身でポジティブな状態にすることが大事ですね。
人ができることは自分もできる
あなたの能力は、どのような『信念』を持つかによって変わります。
不可能だと強く信じていたことが、可能だという信念に変えることが本当にできるのでしょうか?
それを題材とした、ある有名な話があります。
『ロジャー・バニスターの奇跡』というのを聞いたことがありますか?
陸上の世界で1マイル(約1.6キロ)を走るのに4分を切ることは、人類には不可能と言われていました。
世界中のトップランナーたちも『1マイル4分の壁』を破ることは、エベレスト登頂や南極点到達よりも難しいとさえ言われていました。
そんな中、ロジャー・バニスターというイギリスの選手が37年間破られずにいた記録をついに破り、3分59秒4というタイムで世界で初めて1マイル4分を切る記録を打ち立てたのです。
本題はここからです。
ロジャー・バニスター選手が1マイル4分を切ってから、1年のうちに37人もが4分を切り、翌年には300人のランナーがかつて不可能だとされていた壁を破り続けていきました。
以前は、不可能だと考えられたことが可能だと、たったひとりの人間が証明したおかげで、自分にもその可能性があると他の人も思うことが出来たのです。
ロジャー・バニスターの成功によって、多くの人が不可能だと強く信じていたことが可能だという信念に変わったのです。
我々は、普段、潜在能力の5~10%ほどしか使っていないと言われています。
肯定的な信念を持つことで我々に眠っている無限の力を引き出すことが出来るのです。
なので、『〇〇さんだからできた』とか『私は◇◇なんで〇〇さんのようにできない』と言うことは、そう思い込んでいるだけなんです。
『〇〇さんにできるんだったら私にもできる』と思考回路を切り替えれば、あなたの限界値がグッと上がりますよ。同じ人間だもの。
思考と行動を変える
仕事においてもパターン化された行動を繰り返していくと、思考もパターン化していきます。
パターン化が悪い訳ではないのですが、今の現状を変えたいのであれば今と違う思考と行動に変えていく必要があります。
大切なことは、『ワンランク上の自分だったらどういう立場で、どう考えて、どう行動するか?』
このことを前提に『普段、当たり前にしている考え方や行動』を見直してみて下さい。
『本当にこの考え方でいいのか?』
『本当にこの動きでいいのか?』
『周りの生活環境はこのままでいいのか?』
など、色々あります。
ここで大切なことは『ワンランク上の自分だったら?』ということです。
今まで気付かなかったことに気付いたり、当たり前にしていたことを当たり前でなくなったり、思考と行動の変化が生まれます。
でも、ここで大きな落とし穴があります。
それは、『今までと違うことをすると元に戻ろうとする人の習性です』。
ダイエットをしようとしても続かずに元に戻ってしまうのも『人の習性』のせいです。
元に戻ってしまうのは、意思が弱いということもありますが現状維持が心地良いのです。
『人は今までと違うことをすると元に戻ろうとする習性がある』ということを理解していれば、元に戻ろうとしても、『人の習性』だから仕方ないと考えることができます。
決して自分を責めてはいけません。
自分を責めても何一つ良いことはありません。チャレンジしている自分を褒めてあげましょう。
うまいく、いかないかは別として1%でも前に進んでいる実感があれば、それが自信に繋がっていきます。
今までと違う『ワンランク上の自分』で考え行動を続けると最初は違和感がありますが、続けていくと今度はそれが当たり前になってきます。
あなたが、今よりも上を目指しているのなら、今の限界値を上げていきたいのなら、常に『新しい思考と行動』にチャレンジしていくことが大切です。
まとめ
営業をしていると思うようにいかないことの方が多いので、ネガティブな感情になりやすいです。
それは、あなただけではありません。他の営業マンも同じような境遇で戦っています。
営業マンにとって大切なことは、自分自身の感情をしっかりとコントロールすることです。
営業ノウハウやテクニック、スケジュール管理、顧客管理、数字管理などいろんなことが営業マンにとっては大事なことですが、その土台にあるのが自分自身の感情のコントロールです。
土台がしっかりとしていないとすべてのパフォーマンスが下がってしまいます。
土台をしっかりと作るために自分のことを『どう思い込むか』『どう褒めてあげるか』『どう信じてあげるか』がとても大切なことです。
人は無意識だと悪いところばかりに目を向けてしまいます。自分を責めてしまいます。
なので、意識的にもっと良いところに目を向ける癖をつけましょう。
頑張っている自分をもっと褒める癖をつけましょう。
そうすると、そのポジティブな考えや気持ちは、顔の表情や振る舞い方、行動に表れます。
それが、周囲の人やお客にも伝わります。
ポジティブに持っていくのもネガティブに持っていくの、『意識的にどう思い込む』かです。
自分の限界を決めているのも自分なので、自分で限界を『どう思い込む』かで限界値を上げることができます。
限界を突破できるのなら『思い込み』を活用しない手はないです。
ポジティブな思い込みを活用し、眠っている潜在能力を引き出すことができれば、意外と簡単に限界を突破できるようになりますよ。
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